「いま、やるべきこと」Vol.20

 
INDEX
  ■女川町立病院からのお便り
  ■G!MPニュースVol.3
 
 
■女川町立病院からのお便り
 
 甚大な被害を被った地域の一つである女川町より、女川町立病院所属工藤尚哉氏から復興最中のご多忙のところ、寄稿いただきました。 皆さんの“想い”も是非お寄せください。
 
〜女川から心をこめて〜
                          女川町立病院 工藤尚哉
この度の東日本大震災で被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。私たちが働く女川町立病院も海抜16mの高台にあるにもかかわらず、津波の被害を受けて1階が水没し、通常業務ができない状況が続きました。震災当初の1週間は生きるだけに精一杯な環境で、職種かかわらずみんなで生きるために一生懸命ただひたすら病院を、住民を守りました。2週目からは、病院、老健はもちろん、積極的に避難所や在宅に出向いて住民の健康維持や生活環境支援に努めました。現在、震災から3ヶ月が経とうとしています。リハビリ業務の方は、まだまだ体制は整いませんが老健入所リハや在宅リハ等、可能なところから再開し始めております。ここまでの道のりは、混乱と不安の中、毎日が初めての経験で何が正しいのかわからない状況下で、リハスタッフが一丸となって暗中模索しながら、できることは何でも活動してきました。  
そのような中、震災後、多くの方々から安否の確認や励ましのメールや電話、そして様々な支援をしていただき本当に大きな心の支えになりました。皆さんの心温かい応援、本当に言葉では表現できないほどの感謝をしております。今回の震災では、改めて人と人との絆を更に実感し深めることができております。
また、中には支援したくてもできずに、もどかしい思いをしている人も多いと思います。けど、忘れないでください。私たちは同じ宮城県理学療法士だということを!まずは目の前にいる人たちに対して自分のできる精一杯のことをするのが大事だと思います。その一つ一つの行動が宮城県を元気にしていくのだと思います。それぞれが自分らしくがんばっていくことで、宮城を!東北を!日本を!元気にしていくのだと思います。震災後、私も一時期、理学療法士として何ができるのだろうか?と考えてしまったことがありました。この縛りが返って自分を苦しめる結果になりました。まずは理学療法士としてという考えをやめて、住民のために今自分は何をすべきなのかと思い、考え過ぎる前に行動してみました。行動していく中で必然と必要なことが見えてきたことがあります。それは、住民やそれを支える多くの仲間たちと話をする、手を取り合うことだと思いました。そうしていくうちに自然に心と心がうちとけていくようになりました。今回再認識したことは、リハビリテーションの原点は「心」だということです。心が動けば体も動くとは本当だと思います。支援をする人、される人、それぞれいろんな想いがあると思いますが、そこに心があれば必ず気持ちはつながると思います。これからも、お互いに「元気かい?」「がんばっているよ!」など、一言つながっていくだけでも、がんばって前に進める気がします。そんな気持ちを自分も忘れず、復興に向けて1歩1歩前に進みたいと思います。
とにかく女川のリハスタッフは目の前のことを精一杯元気にがんばっています。またいつか皆さんと再会できる日を楽しみにしております。誰かのコメントを借りまして、「見せましょう!宮城PTの底力を!がんばっぺ宮城!まげんな東北!おだつな震災!」女川より皆さんに熱きエールが届きますように!

女川町立病院.JPG 直

 ■G!MPニュースVol.3
 
ネット環境がまだ整わない地域の皆様への情報伝達を目指し、G!MPニュースVol.3が発行されました。発行は会員支援班です。HOT NEWS Vol.17でご案内した書籍寄付に関する依頼も掲載されております。
 G!MPニュース Vol.3 G!MPニュースVol.3.pdf 直
                     

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